2012/11/27 衣裳の話。

 こんにちは。『Playback』で衣裳を担当しました、影山と申します。

 いきなりですが最初にバラしてしまいますと、私は今回の現場に参加していたスタッフの中で唯一、その分野でのプロではないと言っていい人間です。その為、撮影中は忘れ物をしたり、つながりがこんがらがったり、たくさん足を引っ張り回し、ご迷惑をおかけしました‥‥

 そんな私が何故今回三宅組に参加させてもらえる事になったのかというと‥‥と、これは少し長くなってしまうお話なので、これを読んでくださっている方ともしどこかでお会いする機会があればお話させて頂こうかと思います。

 なので「衣裳」とクレジットさせてもらっていますが、私がスタイリングやデザインをしたという事はほとんど無く、予算も多くない現場でしたので、学生時代以外、現代のシーンの衣裳のなかにはキャストさんご自身の持ち寄りや、ご友人・関係者様から提供して頂いたものが少なくありません。

 特筆すべきは、やはり主演ハジ役の村上淳さん。
 ハジが劇中一番長く着用している、あの、背中に、翼を大きく広げるハチドリのプリントの入ったシャツですが、あれは淳さんご自身がデザイナーを務めていた「SHANTii」の一品です。
 モノクロなのでわかりませんが、あのシャツ、実は淡いピンク色で、ボタンはすべて違う種類。襟元や袖をめくると青と紫のキレイなマーブル柄が出てくる、というなんとも遊び心に溢れ、それでいてめちゃくちゃカッコ良くキマる、という、スタッフ間でも大変人気の逸品でした。
 この一点だけに関しては、モノクロで残念と思ってしまうくらい素敵なデザインなのです。

 そして次に、プロではない私が、生意気に、静かに、こだわり‥‥というか考えていたのが、学ランです。
 やはり、制服ですので基本的に皆同じ物を着ているのですが、高校時代特有の、集団の中での関係性やキャラクターが少しでも表せれば‥‥と思いました。

 まず主人公ハジは本人のサイズにピッタリあった標準的なな学ラン。中にはタンクトップで少しアウトローな雰囲気を‥‥
 次にモンジは少しやんちゃなイメージがあったので、上は標準の学ランなのですが、下はボンタン(なんと、このボンタンはモンジを演じた渋川清彦さんが実際に学生時代に使用していて、現在までとっておいた物をご実家からお持ちいただきました!)そして中には映画青年らしく、映画「MASK」のTシャツに、靴はコンバース(全て渋川さん私物です)。
 そしてボンはクールでどこか謎めいた存在だったので、余り個性は出さず、少し短めの学ランに下は細めのスラックス。中はシンプルにワイシャツ‥‥という過去の流行りでも今風でもない感じをだしたいと思いました
 

 最後に山本浩司さん演じるユウジですが、彼には家庭的な臭いを出したいと思いました。なので誰かのお下がりでもらったであろうあまり少し大きめの学ランにスラックス。仲間には威張っているものの、母親からの言いつけはきちんと守って、学ランの下にはには毎日ちゃんとワイシャツを着ていて詰め入りは上まできっちり閉めている。という‥‥

 

 やっぱ最後にもう一つ!

 小さいこだわりを言うと、河井青葉さん演じるチエコの、カーディガン。あのスカートが見えるか見えないかギリギリの丈になるよう腰に巻いているカーディガンも、チエコの小悪魔感を出したつもりです(笑)


 こだわり‥‥なんて大げさな言い方しましたが、勿論、三宅監督や、キャストさんからもたくさんの提案を頂き、話しあい、色々発見しながらうまれたものです。
 なので、いい歳の大人達の制服姿、楽しんで頂けたら幸いです。

 

 12月からあるところで働きます。

影山