2012/12/6 俳優のお勉強

 『Playback』が大特集!『nobody』最新号読みました。
 初めて『nobody』を買ったのは2009年の秋、31号。巻頭がスコリモフスキなので、『アンナと過ごした4日間』公開時にイメージフォーラムで買ったと思います。それまでは、残念ながら地元兵庫では『nobody』は売られていなかったので、知りもしませんでした。
 その31号を読んで、めっちゃいい雑誌だ!と思い、それから毎号近く買っています。特に34号の村上淳さんのインタビュー「映画の声が聞こえはじめる」は、かなり印象に残っています。そう思うと、自分が関わった映画が最新号の特集なので、なんだか感慨深くなります。特別で大切な一冊になりました。
 『Playback』は、俳優の存在をめぐる思索を起点とした映画なので、最新号は「俳優」がサブテーマでもある気がするのですが、奇しくも始めて買った31号の特集も「俳優とは誰か?」でした。しかも渋川清彦さんのインタビューもあります。僕も俳優の端くれとして、「俳優とは何か?」という問いには常に対峙せざる負えません。
 
 その問いに対して少しのヒントを与えてくれる機会があります。
 塩田明彦監督の『映画表現論ー演技と演出』という主に映画俳優を志す人を対象とした講義が、今年の7月から月1回ぐらいのペースでアテネフランセで行われていました。残念ながら今日が最終回でした。
 最初に受けた第1回目の講義が強烈に面白過ぎて、全7回全て受講しました。
 これは絶対に全て受けなければいけないと思ったのです。
 『Playback』は俳優の顔を撮った映画でもありますので、第二回目の「顔」がテーマだった回は『Playback』とリンクして特に興味深かったです。
 
 俳優を志すにあたり、いろんな勉強方法はあって、例えば演技に関する本やレッスン、ワークショップなどがたくさんあります。
 が、そのほとんどは正解かどうかは分かりません。正解はないものとされていますし、そう思います。しかし、こと塩田さんの講義に関しては絶対的な正しさを感じるんです。映画俳優になるために必要な何かがうっすら身体全体に染み込んでいく、そんな感じがあるんです。
詳しい内容に関してはここでは控えさせていただきますが、最後に僕らにとって素敵な言葉を発していらっしゃいました。
 「多くの監督はまず、俳優を撮りたいわけではない。にも関わらず最後には俳優に頼ってしまう。」
 「俳優とは何か?」という問いとは、これからも末永く付き合っていくことになりそうです。
 話は変わって宣伝です。
 12月22、23日に東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻オープンシアター2012が開催されます。
 そこで、僕が主演をやらせていただいた『じじいの家でご飯を食べる』(監督鶴岡慧子)が上映されます。
他にも渋川清彦さん出演の『透明人間』(監督キム・ユンスや魅力的な作品がたくさん上映されますので、是非!ご来場ください!
宜しくお願いします!
 山科

2012/11/26 あの台詞が素晴らしい理由

 「ほらまたお前そんなせめぇとこ通ってんじゃねぇか」

 『Playback』を観る度にいつも印象に残る台詞です。少しあやふやですが。 高校時代、ハジ(村上淳さん)とボン(柴田貴哉さん)がモンジ(渋川清彦さん)に連れられて遠藤(菅田俊さん)に会いに行くシーン。モンジとボンが、時代劇用セットの敷地の垣根の間を通るときに、モンジがボンにこの台詞を言います。

 何故僕はこの台詞に深く感動してしまうのか。

 「ほら」ということはその前にそれを予見するようなことを話していた可能性が高い。例えば、モンジ「お前狭いとこ通るの好きだよな。」ボン「いや、そんなことないよ。」など、いろいろと想像できます。

 このシーンではボンは一言も発しません。にも関わらず、この台詞があることで、二人の関係性や、この前にどんな会話をしていたかなど想像ができます。

 つまりこの台詞には幅や奥行きがある。しかもなんてことない些細な台詞。だから素晴らしいんだと思います。全体を通して高校時代のボンは無口ですし、この人物の説明は省略されています。だからこそ、この台詞も効いてきます。何度観てもこの台詞は強く印象に残っていて、そうか、こういうことかと合点がいきました。

 ここのシーンの渋川さんは、このあと遠藤に好きな映画の話をしているときも素晴らしいし、菅田さんが三人を見つけたときのやりとり、あの軽さには現場でも僕は撃ち抜かれていました。 まだまだいろんな発見がありそうです。

 ついに、雑誌『nobody』最新号が発売されました!早く読みたい!

 個人的な話ですが、明日は雑誌『nobody』や『Playback』他多数の映画の現場にスチールで参加されている鈴木淳哉さんに、宣材写真を撮って頂くので、めっちゃくちゃ楽しみです。
山科

2014/11/14 監督助手として

 監督助手として参加させていただきました、俳優の山科です。 

 

 僕が書けることは『Playback』で実際に何をやらせてもらったかぐらいですので、そんなことを、まさに日記的なものをざっくり書いてみようと思います。

 

 始まりは、たしか去年の5月下旬に監督の三宅さんから電話があり、 「カチンコ打つ人がいないんだよ、だから来て」そんな軽いノリでお誘いいただきました。
 僕は「は?え?は?え?」という感じで、これはヤバい!コワい!と躊躇していたのですが、ヤバいしコワいからやってみようと思い、引き受けさせてもらいました。

 演出部として現場に入るのは初めてで、カチンコも打ったことのない僕は撮影の四宮さんからカチンコを借りて、 毎日カチカチ打ちまくりつつ、小道具作り、収集。美術部的なこともやらせてもらいました。

 

 そしていよいよ6月下旬クランクイン!…クランクアップ!

 

  かなりはしょりましたが、撮影期間は自分が無力すぎ、まさにやくたたずだったわけでして、心身ともに麻痺しちゃってたものですから、どこか夢のようで儚い記憶!…それは映画の内容とリンクするのですが。

 

 撮影が終わっても現場の夢ばかり見てました(もちろん常に怒られている)。

  しかし、ホントに素晴らしいスタッフの皆さんのおかげで、何とか最後まで持ちこたえることができました。

 クランプアップ後、四宮さんにカチンコ返還のとき、涙が…


 その後、映画が完成し(編集に驚愕!これはヤバいと確信!)、公開が決まったものの、自分の無力さ、不甲斐なさに嘆いておりましたので、やくたたずなりに何かできることはないものかと、劇場前でチラシ配りを始めました。

 マジで観てほしいと思いを込めつつも、これは本当に意味があることなのかと思ったりしながら配っていました。

 

 でも先日、三宅さんから「アンケートに、劇場前でチラシをもらって来たというのがあったよ」と連絡があり、目頭が熱くなってしまいました。

 僕がこの映画に関わらせてもらって、正直、一番うれしかった瞬間かもしれません。

 つまり少しは役に立てたという実感です。

 

 宣伝方法もこれまた素晴らしいですし、ホントに多くの方に観ていただきたいです。

 僕は今までに5回観てますが、何回でも観れるんです。

 なので何回でも観ていただきたい!何回でも観てください!

 ホントに!宜しくお願いします!

 

 これだけ『Playback』に関わらせてもらっただけで十分幸せなことではありますが、一つ心残りなのは、やっぱり映画に出たかった、ということです。笑

 

山科