2013/5/14 旅日記

5月2日 23時よりオーディトリウム渋谷さんにて、友人TAAさんのPV試写会http://www.youtube.com/watch?v=3-4LojQEL3g。2月に四宮さん、雅彦さんと一緒に撮影したもの。終わり次第、みんなで車に乗って京都へ出発。GWのため東名が笑えないほど混雑していて、PAのコンビニは学祭でもやってるんか、てくらいの行列。恒例のしりとり。

 

5月3日 昼過ぎにアンテルームさん到着。緊張しそうなくらいイイ空間なのに、ゆっくりした時間が流れていて、すぐ落ち着いた。設営準備などしつつ、俊美さん、淳さんKEEさん真起子さんが順に到着。ライブはもちろん、「音楽とおいしいフードと」ということで、尾関くんほか京都シネマさんスタッフチーム、下村音響さん、カフェパランさん、センティードさんらのプロの仕事に感服。プロフェチ。

 

5月4日 松井さんも京都に到着し、フローイングカラスマさんのギャラリーに淳哉さんの写真展の設営。京都シネマさんで初日舞台挨拶。去年の9月先行上映に続き満席で感激。終了後、特急のって関西空港へ。2時間爆睡。新千歳空港から札幌駅へ、札幌駅からシアターキノさんへ。開場時間ぎりぎりで到着。中学の同級生たちなどたくさん駆けつけてくれて満席に。ありがとうございました。地元ってむしろ逆にアウェーだなというくらいやっぱり緊張してしまったトーク終了後、友人らと一杯。京都での真起子さんオールナイトいけず残念だったが、反応をネットで見て、うれしかった。

 

5月5日 実家で犬と遊んでいた。夜またキノさんで『やくたたず』。昨夜に続き満席で感謝。舞台挨拶も片方さんとサキちゃんと3人でやることができて、いい機会だった。柴田がひょっこり現れて、終了後すこし話す。

 

5月6日 親父と夕張にいってばあちゃんらに会う。札幌に戻り、さそり座で『愛のコリーダ』『KAZUYA 世界一売れないミュージシャン』。KAZUYAさんに何度も笑ったが、人ごとじゃないなあ、と。中島公園のボートシーンがとてもよかった。

 

5月7日 親父の会社で特性チラシをつくらせてもらう。夜、ひさしぶりに近所の焼肉。

 

5月8日 四苦八苦して特性チラシ完成。大通り付近の服屋さん喫茶店さん美容室さん他にチラシ配布。実はほんとに苦手で東京ではいつも誰かとやっていたけれど、いいお店ばかりで途中からだいぶ楽になり、自然と地元に愛着がわいてしまった。


5月9日 午後から夕方までラジオや新聞など取材日。ありがたいです。

 

5月10日 朝一に新千歳から福岡へ。ネットカフェで終わっていなかった原稿。夜キャナルシティで大橋トリオさんライブ、その後キースフラックさんでUSE MEに。やまちゃんでラーメン。今回初のホテル泊。

 

5月11日 起きて原稿。夕方KBCシネマさんで『戦争と一人の女』。その後『やくたたず』『Playback』初日。シネマノマドチームさんのパワーで盛況になり心から感謝。しかもみんないいやつ&素敵な人たち。

 

5月12日 詳細書けないが友人宅、日本にこんなとこあるのってくらい素敵な家でまったり。夕方、みんなと合流してからブルックリンパーラーさんへ。これまた盛況で、2時間トークオンリー、と思いつつ、シネマダブモンクスさんのライブもあって、楽しかった。いろんなはじめましての方とすごくリラックスして話せて、福岡、いいなあ。尾関くん友人つながりの同級生たちがもつ鍋をごちそうしてくれた。ほんと感謝。尾関くん車で山口へ。5時着。

 

5月13日 ランチ後、YCAMで打ち合わせ。屋根上まであがらせてもらって一望したあと、温泉まで案内してもらった。夕方新幹線で京都へ。

 

今日からちょっとゆっくり京都にいます。ほんとにいろんな方のお世話になってます。

三宅


2013/4/8 1月2月3月の記録

 スタッフブログ、一ヶ月くらい前から「そろそろ更新しようぜ〜」と自分たちで言い合いながらも…、という感じで大変ご無沙汰していました。俺は新年の初心表明的な日記から2回目…。ひとまずリハビリがてら、年があけてからの3ヶ月強を振り返ってみる。

 

 1月末は、シネマ5さんでの公開にあわせて、渋川清彦さんらと大分へ。田井さんと2度食事をご一緒できる機会に恵まれた。また、公開前夜にはBoogieさんにてイベントを開いてくださり、KEEさんの友人であるDJチーム(KADOさんISAさんYOUJIさんあざした!)もきてくださって色々と面倒をみてくださった。また旨いラーメンといいお湯を求めに尾関くんの第二の地元・別府まで足を伸ばしたり、WEEDSさん(永野さんご夫妻ならびに皆さんほんとお世話になりました!)で城内さんがめちゃ渋いハットをいきおいで買ったり…と、いろいろありましたが、ようするにこんなことまでありました、ということでまとめさせてください→ http://weedsco.exblog.jp/18425414 

 

 大分ツアーによって、11月10日から渋谷で始まって名古屋経由の大分という『Playback』の第1レース目が終了。2月は、第2レース目への仕込み、というかんじで松井さん岩井さんがとても忙しかったはずだが、俺はカレンダーをみなおす限り…

 

 2月1日に渡辺真起子さんの舞台をみて、翌日に水戸BUBBLEにPUNPEEくんゲストのイベントがあり、雅彦と一緒に深夜乗り込んだものの、着いて30分でテキーラやらなんやらの歓迎に撃沈して気付いたら朝の上野駅にいた、という記憶があるようなないような出来事があり、中旬には友達のダンスPVを撮影しに雪山に行き(これはUPされたらお知らせします)、ほかにちょいちょい細かい仕事をしていた。

 また、2月4日にcieaste3.0で富田克也監督と、2月24日に『ひかりのおと』山崎樹一郎監督と、そして2月28日には青山ブックセンターで鈴木了二さんと、という機会に恵まれた。鈴木先生とのトーク採録はぜひ時間をみつけて頂いて、まともに読んで頂きたい内容になっていると思う。あまりにも愉しく、あまりにも刺激的な時間で、自分でも今後読み返すに違いない。

 2月に観た映画では『奪命金』(ジョニー・トー)がもっとも面白かった。主人公の一人の男の挙動が、年末名古屋からの帰りの車でわいわいと話したとあるストーリーとかなり似ていたこと、また主人公の一人の女が働くあの小さな部屋の壁が、もうこれしかないでしょうというような見事な真っ赤だったこと、などが思い出される。

 

 3月はついに第2レース「『Playback』の春2013」が始まったのと、ちょっと時間のかかる仕事がいくつかあり、急な出来事もあり、あっという間に時間が過ぎた。

 3月6日から大阪入りし2日かけてメディア取材をして頂いた。東京公開前の取材を思い返すと、単に慣れとは違う意味で、自分にとっても『Playback』が少しずつ、明らかに形を変えてきているのがわかる。また、ちょうど濱口竜介監督とはちあわせて、ひさしぶりにゆっくり話せたのがよかったし、佐藤央監督の家に一泊してひさしぶりにゆっくり話せたのもよかった。数年前、3人で大阪のカラオケにいったときのことを思い出す。

 3月9日に尾関君の車で広島入りして横川シネマさんで初日舞台挨拶と村上淳さんオールナイト。溝口さんと西島さんにお会いできたことがなにより嬉しかった。あとせめて一日滞在してもうすこしいろいろお話したかった。というか、溝口さんの仕事ぶりをみていたかった(さらに数日滞在できれば平波組にもまたお邪魔できたのだけれど)。オールナイトでは、ムラジュンさんが言った通り「星座みたいに点と点をつなげる」ということが予想以上に実感でき、くらくらした。ある俳優の数十年のキャリアから数本取り出して並べてみると、その時々の時代の背景が当時とは違う形で客観視できて、なんともまあスリリングだ。しかし、たとえばオーディトリウム千浦さんのように毎月古今東西の映画を映写している方ならば、この星座体験、もうハンパないんだろうな。あれもこれもつながっちゃう、みたいな。もはや星座などというオトナしいものではなく、もっとこう、惑星同士がぶつかりあっているのだろうか…。

 広島から帰る途中、岡山で阿久津くんのお店にはじめて寄れたのもよかった。岡山で上映できる機会があるかはわからないが、もしそのときは必ずや、阿久津くんとお店でなにか企てたいと思う。

 3月23日から高崎映画祭に出席するため二泊。ただただ素晴らしい時間を経験させてもらったと思うし、志尾さん小林さんらスタッフのみなさんの仕事ぶりにだいぶパワーをもらった。映画祭スタッフって、それだけでカッコイイ!と思うっす…。にしても、公式プログラムにも書いたように、この重みはもっと数年たったあとにガツンとくるのだろうと思う(というか『Playback』にまつわるあらゆる出来事すべて、ほんとに数年後、数十年後になってはじめて、いろんな意味でガツンとくるのだろう)。それはさておき、伊香保温泉にも行けたし、愉しい物語も思いついたし、ここ5年探し続けていた色のキャップも…ああ楽しかった!あとムラジュンさん渋川さんが授賞式にきてくれた、ということに、なんか変な言い方もしれないが、そういう大人の振る舞いにやっぱり憧れるもんで、自分もいつか、なんか機会あればそういうことを必ずしよう、と思った。

 3月28日は、いつも遊んでもらっているエレちゃんがフランスに帰る直前ということで小さな集まりを開こうとしたつもりがなんだかんだ20人近く集まって、だいぶ遊んだ。

 3月30日から七藝さんでの公開にあわせて二度目の大阪。渋川さん三浦さんとの舞台挨拶もでき、これまた貴重な機会だったはず。その晩にも話したが、現場とは違うこういう時間をいろいろ過ごしたあとにまた再び現場を一緒にやることを想像すると、楽しみでもあり恐くもあるが、『Playback』とはまた明らかにちがう、まったく別の仕事をできることは間違いないわけで。はやく次の映画が撮りたいな、と俳優さんたちに会うと必ず思う。4月1日にはDOOM!主催のシネクラブにも参加させてもらった。はじめましての人と一緒に映画についてリラックスして喋る…最高でしょう、というかんじで。

 

 3月中には、親類以外のお通夜という場にはじめて行くことになってしまった。この急な出来事のあいだに考えたこと感じたことは、関係している友人たち、というかつまりnobodyの人間たちには可能な範囲で直接伝えているのでここでは詳しくは書かないけれどほんの少しだけ……

 親類以外と書いたけれど、nobodyの彼らのいつものいざこざは兄弟喧嘩のそれとほとんど同じである、ということをはじめて、つまり梅本洋一さんが亡くなって今更、痛烈に感じた。兄弟という言葉は決してかれらを美化するものでなく、むしろこれからが大変だ、というように思う。だって普通の喧嘩と兄弟喧嘩は違うから。そして普通の共同作業と兄弟たちの作業もまったく違うはず。なにを勝手なことを外野から、というような気もするけれど、いや、自分にしたってもはや同じ団地の子という感じ、とけっこうまじめに思っている。とにかく、まだまだこれからっすね。

 

 年があけてからあっという間に年度末も過ぎ、はや4月8日。2013年上半期、これから吉祥寺&神戸、京都、札幌、福岡…と続く。今後はその都度その直後、リアルタイムで記録していければと思いつつ。あとは、上半期に最低でも一本、とても短いモノですがつくる予定があるので、最近かなりまじめに考えています。

 また週一くらいで、マイペースで更新しやす。

 

 昨日深夜にVISIONで久しぶりにB.I.G. JOEさんのライブみた。朝まで、音が止まるまでクラブにいたのはかなり久しぶりだったけれど、ほぼ素面でいろいろ歩きまわっているうちに、はじめて「ここじゃーん」というカメラポジションを発見した。ピース。

 

 三宅

 

 

2013/1/5 年末年始の日記

 まずは…関西&名古屋の3日間、お会いしたみなさま、どうもお世話になりました!名古屋では『やくたたず』ほかの上映にご来場頂いた皆様、ありがとうございました。『Playback』も是非宜しくお願いします。

 道中は、一緒にいった年上のおっさん3人が修学旅行気分で騒がしいので、もうオトナの僕は一人静かに笑っていましたとさ。

 

 さて、試しに年末年始なにをしていたか書いてみますが…

 28日。夕方、シャルマンで珈琲。さらに花魁で一杯。その後、岩井さん城内さん松井さんと集合していつもお世話になっている会社の忘年会へ。帰宅して『フェイクシティ』と『クロッシング』をDVDで。

 29日。部屋の掃除など。しかし既に年内のゴミ捨て日終了で哀しくなった。夜、渋谷でPlaybackチームで忘年会。てっぺん過ぎからいろいろ合流でき、大人数で楽しかったです。早朝にボーリング1ゲームしてから帰宅。卓球したかったけども。

 30日。昼起きて掃除続き。夜、バウスで爆音『アンストッパブル』。ありがとうございました。渋谷に移動してVISION。PUNPEEのDJと、gaggle×ovalのナマはヤバかった。ちなみにPUNPEEの2012年ベスト(「徳利からの手紙」超ウケた)

 31日。夕方、ココイチ。贅沢したれ!と思って600gにしてみた。が、チーズと納豆の絡みがめっちゃハードすぎて、めっちゃ具合悪くなった。でも夜はそばとお雑煮食べたブー。お菓子もちょっと食べたブー。

 1日。早稲田松竹で『めし』『稲妻』。城内さんも来てた。花園神社で初詣。夜、家で『パッセンジャーズ』をDVDで。

 2日。昼、舞台挨拶へ。新年早々、ありがたい。ユーロで『おだやかな日常』。帰宅して『贖罪』全5話をDVDで。

 3日。夜、渋谷へいき友達のダンスをみたあと、作戦会議(というかお茶)。そのあと家で『フットルース』(クレイグ・ブリュワーが撮ったリメイクのほう)をDVDで。

 4日。超久しぶりにヴェーラへ行き『三悪人』『呪いの血』。おにぎり食べたあと『駆ける少年』。どれも傑作でございました。

 

 

 なんか、大学生みたいな生活だな…と…。

 とはいえ、2012年はほとんど小学生くらいしか映画を観ていなかったし幼稚園児くらいの睡眠時間だったので、今年の目標は「映画をみる」ということで助走をつけているところです。

 がしかし、昨夜に四宮師匠より「1週間は映画みるなり本読むなりする、次の一週間はちゃんと自分の企画を書く、でまた1週間は映画みるなりする、そうやってちゃんと律したまえ!」といったような叱咤というかアドバイスをうけましたので、そういうノリで生きていこうと思います。

 そんなかんじです。

三宅

 

2012/12/11 大阪とか高崎とか

 先日、たまたま別の用事で大阪と高崎に行った際、うまく時間ができたので、七藝さんとシネマテークたかさきさんにご挨拶に伺うことができた。グッドタイミング!というかんじで、幸運だった。

 七藝では松村支配人と横に座って、もちろん関西興行の話も多少はしつつ、途中から一映画好き同士として、あれやこれや映画の話をできたことがとてもうれしかったです。まあ『カリフォルニア・ドールズ』の話で盛り上がりました。

 そして高崎には、たまたまSさんも一緒に行けることになって。志尾支配人と3人でおいしいおでんと熱燗。これまたあれやこれやと映画の話ができて、なんだか自分でも驚くほどしあわせな気分になった。そして、ついにうわさの「茂木日記」をいただいた。読みたかったモノで、もったいないようだけれど、帰りの新幹線でページを開いてから、帰宅してそのまま一気に読んでしまった。そして、こういう表現はきっと変だろうけど、読んで、パワーをもらった(べたな表現だけど、こんなことを思うことはほとんどないです)。いまさらだけど、ほんとに読むことができてよかった。こんなところでお礼もへんですが、宝物のような本を、ありがとうございました。高崎で上映できることが、とてもうれしいです。

 

 ちなみに『Playback』チームでは、自分たちの実感に基づいて、「地方」という言葉をなるべくNGワードにしている。まあ、おれはついつい地方という言葉を使ってしまうときもあるのだけど、おい今なんて言った?と怒られます……。「東京以外」とか、あるいは、ちゃんとひとつひとつの街の名前を出して会話する、というルール。遊びのようだけど、こんな仕掛けひとつで、物事のみえかたがけっこう変わる気がしています。このルールの発案者は松井さん。

 三宅

2012/11/22 こういうのマジむずかったけど気軽に選んでみた次第

(※某所で紹介させて頂いた15本の映画とコメントを、若干修正してここに転載します)

 

Playback』には男が出てくる。「男の映画」といっても、3人以上が横並びになるのか、2人だけでつるむのか、あるいはたった1人で闘うのか。そんな「男の映画」のヴァリエーションを中心に、『Playback』に関連して「結婚式がでてくる映画」や「タイムスリップする映画」を並べてみました。笑いながら泣いて観た映画、つまりリラックスしたままで激しくパーソナルな感情を揺さぶられた映画が多いです。

 

『デジャブ』

今までで最も興奮した娯楽映画だと断言できるし、『デジャブ』をみて以来映画のみかたどころか、この世界のみかたそれ自体が変わる衝撃だった。

トニー・スコットの映画ではいつも、誰かのために生き誰かのために死ぬことをいとわない人間たちの姿に胸を打たれた。だからこそ、誰かと一緒に生きている時間がものすごく悲痛にも貴重にも感じる。自分も『デジャブ』のデンゼル・ワシントンのように生きたい。

 


『ペギー・スーの結婚』

冒頭、鏡のショットから引き込まれる。おっさん役と高校生役を演じるニコラス・ケイジやジム・キャリーはもちろん、タイムスリップした過去に登場する全ての人、とくに祖父・祖母そして妹の存在が笑えるほど悲痛だ(妹にいったいなにがあった?)。「俳優」という存在の本質的な儚さに触れると、ふと自分たちも等しくそのような存在なのだと気付く瞬間がある。

『雨のなかの女』『ドラキュラ』も一緒に是非。

 


『恋はデジャブ』

ビル・マーレイは戸惑うことの天才だ(バスター・キートンや『パリの灯から遠く』のアラン・ドロンも天才だ)。映画をみているぼくらの戸惑いをその顔で受け止めてくれる。誤解を恐れずに言うと、村上淳もビル・マーレイ・パワーを持っていて、戸惑いからやけっぱちへの一歩がいつも力強い。

本作や『コクーン』、『エイリアン2』、もちろん『バックトゥザフューチャー』など80年代の映画が描いてきたエモーションが『Playback』の大きな土台となったと思う。

 


『バンド・ワゴン』

斜陽の映画産業で半ば引退状態に追い込まれたスター俳優が主人公。ある人が「重要なことは二回言う」といっていたが、この映画ではフレッド・アステアが二度、「ぼくは独りわが道を行く」(“By Myself”)と歌う。

 

人をフルサイズで撮るとき、いつもフレッド・アステアをみているときの悦びを思い出すようにしたい。ミネリの他作品なら、『ブリガドゥーン』がめっぽう面白い、らしい(未見)。

 


『サリヴァンの旅』

こんな傑作があるならもう映画なんてつくらなくてもいいじゃん…ということすら最早どうでもよくなるくらい元気がでる映画だ。


映画を見失った男があてどなく旅にでる…というなんだか切実そうな物語がとんでもないスピードで展開して、やがて映画そのものとなる主人公の勢いに全身を貫かれる思い。『パームビーチストーリー』のデタラメさもたまらない。

 


『レッツ・ロック・アゲイン!』

「レッツ・アゲイン」という言葉の重みと気合いが身に沁みる。小6の頃からヒップホップばかり聴いて育ったせいで、ジョー・ストラマーなんてろくに知らなかった。

しかし、だからかもしれない、この映画をふらりとみて、「死ぬほどカッコイイ」と心底思った。涙と鼻水の量だけでいえば一番の映画かもしれない。

(※いい予告動画がなかったから、これでもくらえ!⇒)


『孤独な場所で』

あまりにも感情移入してしまって立ち直ることができなかった一本。見世物としてのカタルシスを追求する暴力シーンも大好きだが、暴力をふるう人間の<弱さ>、人間の限界が映画には映ることを知った。ちなみに『Playback』の撮影中、あるシーンで「好きな映画について喋ってください」と渋川清彦さんに無茶ぶりをした。本番一発のみだったが、ニコラス・レイ監督の一本からあるシーンを愉快に語ってくれた。とても嬉しかった。

 


『いつも二人で』

偏愛している一本。これを好きだというのはちょっと気がひけるぐらいクダラナイが、映画はこれでイイ気もしてくる。イビツでふざけた展開に振り回されながらも最後の二人の掛け合いに至っては、思わずガッツポーズがでた。それにしてもこのオードリー・ヘップバーンはビッチだ。素晴らしい。

 


『幸福の設計』

上京してビデオ屋で手当たり次第みて、当時の自分に一番フィットしたのがジャック・ベッケルだった(なかでも『エストラバード街』に最も感動した。これは日仏学院でみたけれど)。

映画を撮る前にうっかり見直すとまんまとベッケル病にかかる。ベッケルのように撮るか、あるいは全く無視して撮るか?と昔ある方が言っていたことをずっと記憶している。ベッケル時間、というものがある。


『ハッスル』

『カリフォルニアドールズ』がついにニュープリントで観れる。1975年製作の本作と、1977年製作の『合衆国最後の日』。「いったいいま、おれたちのうちの誰が国のことを真剣に考えて映画を撮ってる?」

と去年、小出豊監督にハッパをかけられた。『ダークナイトライジング』の監督はきっとアルドリッチを真剣にみていないが、ぼくらは、真剣に観て、真剣に考えるべきだ。『ハッスル』は二人組の映画。


『馬上の二人』

二人の男、と言えばこの映画。J・スチュワートとR・ウィドマークが横並びで座る長いショットの充実した時間を思い出す。

『捜索者』の陰惨な反復のような物語で気が滅入る一方で、この道徳的なたがが外れた人物たちに、むしろ映画の「自由」の可能性を感じる。フォードではほかに『モガンボ』と『ドノヴァン珊瑚礁』も好きだ。

映画学生には是非『モガンボ』(フォード)と『ハタリ』(ホークス)の二本立てを勧めたい。


『ライディング・ジャイアンツ』

『ロード・オブ・ドッグタウン』に出てくるあの金髪少年ステイシー・ペラルタ本人によるドキュメンタリー。『DOG TOWNZ BOYS』も一緒にどうぞ。

サーフ映画の面白さは、数年前に吉祥寺バウスシアターで行われた爆音サーフ特集にて全身で体験させてもらった。是非もう一度映画館でみたい、と勝手に願いつつ。

『Playback』の波と音を劇場で是非体感してほしい。


『父親たちの星条旗』

イーストウッドとトニー・スコットを交互にみると、世界の表と裏にぐるっと囲まれる気がする。イーストウッドの映画をみるたび、誰かの犠牲の上で生き残ってしまった人たちが途方に暮れる姿に妙に感情移入してしまう。

 

あらゆる青春映画には『父親たちの星条旗』の影が落ちている。若い兵士たちの、なんの特徴も覚悟もない、見分けのつかぬのっぺらぼうのような顔。だからこそ、グッとくる。

 


『ルールズ・オブ・アトラクション』

モンテ・ヘルマン『果てなき路』のヒロインを演じたシャニン・ソサモンにかなり惚れました。そんな彼女の初々しい姿が堪能できる一本。マジ、かわいいし!

 

ロジャー・エイヴァリーという監督の名前をようやく今年の夏に調べて、アメリカのキレキレの知性の存在を今更知った次第。松井さん教えてくれてありがとう。

 


『ロケーション』

森崎東監督が現在準備していらっしゃるという新作を心待ちにしながら、「喜劇シリーズ」からなにからなにまでみようみなかったらそれまでよ運動宣言。女優が1人二役を演じるときの、強烈な魅力の噴出にいつも興奮する。

映画への愛、俳優への愛、人間への愛、そんなことをストレートに感じられる映画。


2012/11/15 弟とか

 さきほど、自分が「およげたいやきくん」を口ずさみながら日記を書いていたことにハッと気付いて、思わず全て消してしまいました…。いったいどんな気分なんだろう…。

 まあ、それはいいとして。

 

 「ひさしぶり」と「はじめまして」を毎日言いまくっている。

 10日に公開してから、小学校・中学・高校の同級生やら、弟の小学校の友達やら、映画美学校の同期やら、いろんな友人・知人たちがちょっとずつ劇場に足を運んでくれている。10年ぶり、みたいな。先に連絡くれればいいのに、とか言いながら、ちょっとだけ会話している。また公開初日に山本政志監督と柳町光男監督が来られたことにも大変驚いた。全部の回に立ち会っているわけではないが、ほかにもある先輩監督や役者さんや、わざわざ劇場に来られているそうだ。すでに8回(?)観にこられた方までいる……。ただただありがたい。

 

 

 明日は母親とおばあちゃんが劇場に来る。『やくたたず』やるときにおいで、と言ったのだけど…。

 弟が初日にきて「あのギャグ、俺が小学校のとき使ってたギャグだからな!それは俺だけわかってるからな!」と言ってたのだが……いったいアイツは何を勘違いしてんだろうか? アレは、正真正銘、たまたま村上さんが言ったギャグだよ。

 

 うーん、しかし映画を全然観れていない。来週はティーチインができなくなるので、映画館いって映画観よう。

 

 昨日は帰りにUPLINKに寄って、『BABYLON 2』のサントラを買った。

 

三宅

2012/11/10 初日だった

 初日だった。

 村上淳さんらとはじめてお会いして今回の企画が立ち上がってから、はや2年。15のときにはじめて映画を撮って、映画っておもしろいな、とからだで感じてからちょうど13年くらい。

 

 とか、書いてみたものの。

 正直にいって、まだ全然言葉にならないんだよな…。

 というか、言葉にする気もまだまったくわきません。すんません。

 

 昨夜の打ち上げには一緒に仕事をした仲間たちがいっぱい集まった。よくこのメンツと何日も現場やれたな、と思うくらい濃かった。うれしかった。1次会から2次会へとほとんどみんなで移動して。最後には卓球とボーリングまでして。ザ・元気。

 

 とにかく感謝したい方たちがいっぱいいる。時間はかかりますが、直接伝えられれば嬉しいです。

 

 

 とか書いた瞬間、それでも直接伝えられない人のことをふと考えてしまった。

 

(個人的なしめっぽい話で恐縮だけどこういう日しかないので…)

 この二年でじーちゃんが二人とも亡くなって(企画が動いたその日とクランクインの直前だった)、まあいい年での往生だったから幸せだったのだけど、今回のエンドクレジットにはこっそりスペシャルサンクスで名前をいれさせてもらっている。

 

 亡くなったことへの感情を書きたいわけではない。

 彼らにかつていろんな日々があったことを想像するのが楽しいから、たまに思い出す。まだ自分が生まれてもいない、○年の○月○日とかが「マジで」あったわけでしょう…(あたりまえだけどさ…)。超重要な日もくそみたいな日もあったに違いないわけで。

 

 そういう時間が、いろんな人の時間が、ずっと続いているうえでのいまこの瞬間、それを頭のなかでイメージするのが楽しい。というより、たまにふっとそんな感覚が降りてくるときがある、という話。ぼんやりと、でも確実にある。

 

 いまこの瞬間もすべて跡形もなくなっていく、ということに対して、それでもほんのちょっとだけ、いまはないがかつてはあった、ということを想像するための、なにかきっかけとして、映画をつくっているのかもしれない。

 …いや、たぶんそれじゃまだちょっと弱い。 そこからさらに、どれだけいけるか。

 

 消えていく瞬間は、新しいものがどんどん形になっていく瞬間でもある、ということ。

 形になっては消え、形になっては消え、というイメージを、

 消えては形になり、消えては形になり…そんなイメージに書き換えていくこと。

 

 …と、このままもうちょっと巧いことを書きたいのだが、まだ筆が及ばないや。

 

 『Playback』はそういう気持ちで撮りました。

これはメッセージではなくて、単に、おれの気持ちだから、もともとは書く気はなかったし、すぐに消したいくらいだけど、ま…。一応消さずに残しておきます。

 

 さて、これから上映が続く。いつかは上映が終わる、のはあたりまえだが、その日の想像がまったくつかない。こういう感覚ははじめてです。

 

三宅

 

2012/11/3 こないだ初日の夢をみた

 こないだはじめて公開初日の夢をみた。全然人が入っておらず、しかも舞台挨拶に遅刻している夢。起きて、笑えたが、けっこう疲れた。二度寝した。現場の夢はよくみるが、まさか公開の夢をみると考えてなかった。不意打ちだった。なんだかんだ、夢中になっているようだ。

 

 よく人と会って、話をする日が続く。

 

 先日は世代が上の方同士の話をじっくりきいて(これ今週中にUPされるはずなので乞うご期待)、その次の日は世代がまったく同じのミュージシャンとちょっと下の俳優と3人で話すことができた。また先日は生放送番組に出演する渋川さんを楽屋裏でみてその後ひさしぶりにゆっくりお話できた。さらにちょっと前になるが、渡辺さんらと六本木でだいぶ長い時間話したことも覚えている。こないだは数年ぶりにゴールデン街に行った。その前日は龍くんたちと朝4時まで渋谷にいたのだった。

 

 酒に弱いというかほとんど飲まないので、そういう場で起きたことや話されていたことはいろいろ記憶しているほうだ(マジメに話をきいている日は…)。たまにけっこう飲んでも、あまり酔ってないのか、記憶を失ったことがない(二日酔いが苦手なのであまり飲まないようにしている)。

 いつか記憶を失ってみたい。が、自分は、哀しいかな、将来的にボケるだろうなという予感があるので、それまでなるべくクリアでいたいかもしれないな。。

 

 今日は朝一で打ち合わせのためキノハウス一階へいった。昼、城内さんとシアターNへ行き、ロバート・オルドチッチ読本と『カリフォルニア・ドールズ』のフェイスタオルを購入した。漏れ聴こえる音に興奮しつつ後ろ髪ひかれる思いですぐに劇場を出て、軽い昼食後、早稲田の学園祭へいった。『サウダーヂ』&『孤独なツバメたち』上映会にお邪魔して、チラシ配布と前売券販売をした。富田さん、壇上に呼んでくれてありがとう。帰りにあらかじめ決められた恋人たちへのライブをみて、城内さんと別れた。国立へ行き、大学映研の飲み会へいった。半分以上知らない人たちが多かった。終電で帰宅した。

 結局4日連続でビールを飲む、というのはいつぶりだろう?? お酒が好きな人からすれば信じられないだろうし、お酒を飲む人たちをちょっとリスペクトしているので恥ずかしい気持ちもある…。コーラはほぼ毎日欠かさず飲んでいるのだけど。どっちが不健康なんだろう。まあいいか。

三宅

 

2012/10/30 40歳と20歳のラッパー

 小六の頃だったと思うが、ヒップホップという音楽を知って以来ずっときいてきた。15年たった今でも、結局毎日ヒップホップをきいている。中学の頃、当時好きだった日本人のラッパーたちに憧れながらも、頭のどこかで「この人たちはいつまでこんな格好をしているのだろう?」と思っていた。当時、中年のラッパーはいなかった。アメリカにすらほぼいなかったはずだ。彼らが正真正銘のパイオニアだった。

 

 つい数年前、彼らが40歳をこえはじめた。そしていまだに現役でラッパーでいる姿をみて、とても感動することが多い。たった15年くらいとはいえ、ひとつの歴史に立ち会った、という気がするのだ(※ちなみにサッカーもずっと追っているので、世代交代や若手の活躍、ヴェテランの引退にはいつもぐっとくる。Jリーグ創設時に小学1年生だったから、完全にサッカー世代)。

 

 彼らが40歳を越えた一方で、今は、自分と同世代あるいは年下のラッパーで、とてもかっこいいやつらがたくさんいる。それがとても楽しい。クラブにいくと、彼らはほんとにモテているし、かっこいいし、それはとにかく、いいことだ。

 

 映画館もクラブも、けっこう事情は厳しい。でも、いま現場でがつがつやっている連中がいる限り、どうにかなるだろうと思う。ヴェテランラッパーの自由さと若いラッパーたちのたくましさをいつも見習いたいな、と思っています。

 

三宅

 

2012/10/24

 空族の映画についていつかちゃんと書きたい、とずっと思っていたが、今回は「自分にとっての空族体験」という方向で少しだけ書いておく。

 当時『国道20号線』をuplinkで2回観たあと、登場人物たちがたまらなくイイこと、ザ・アメリカンな物語、そして空族というチームにも必要以上に刺激を受けてしまった。それからいろいろ悩むようにして自分なりの映画について考えて、『やくたたず』を撮った。その後『サウダーヂ』を初号でみせてもらい、気合い入れ直して『Playback』にクランクインしたことを覚えている。

 

 同時代に空族がいて、なにができるか。

 憧れてマネするのか、ただ無視するのか?

 誤解を恐れず、自分の場合をざっくり言うと、「そっちは任せた、おれこっち!」という感覚でいる。

 去年のロカルノが『東京公園』と『サウダーヂ』を選んだ、そんな感覚。もともと、ある意味で真逆の、対になっているような二本だと思っていたのもあって、それが同時にあることが「映画」にとってとても豊かなことだと思った。

 もし自分の映画が、その豊かさをさらに広げる力になれるなら、それほどうれしいことはないでしょう。

 

 なんでも出来る、出来てしまう気がする時に(つまり誰でも映画が撮れる時代に)、空族が作った映画をみて、じゃあ自分はなにをやるか、つまり、なにをやらないでおくか? なにを拒否して、なにを選ぶか。

 

三宅

2012/10/21

とある企画のために映画を20本ほどリストアップすることになった。手始めにいくつかの基準を設けた。

 

 ①  男が出てくる映画

 ②  結婚式が出てくる映画

 ③  タイムスリップが出てくる映画

 ④  アメリカ映画から選ぶ(他は各国1本まで)

 ⑤  有名無名問わず、なるべくパーソナルな感情が揺さぶられた経験を優先すること

 

 ①〜③の基準は『Playback』に関連している。

 あれこれ記憶を辿りつつタイトルを挙げていった結果、なんだかこれこそ自分にとってのマイベストだ、といってもいい気がしてくるような映画が並んだ。

 こうしてクソ真剣にほかの映画のことをあれこれ考えたのは久しぶりで、とても楽しかった。企画を提案してくれた草野さん、ありがとう。リストは、発表できる段になったらこちらに書きます。

 

 いつかオーディトリウム渋谷のオールナイトで『Playback』&好きな映画数本とかやってみたいなあと妄想しつつ、まずは『サウダーヂ』とのオールナイトが目前に。空族についてはまた改めて書きたいと思います。

三宅